秘境ワクワクlab. | 自給自足×秘境の文化で「ワクワク」をデザインする

日々の田舎暮らし、山人文化修行、起業までの様子をブログで実況中継!lab.に参加して民宿づくりにも関われます!

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”自給自足はワクワクが詰まった遊び”

秘境の文化を手掛かりに

ワクワクできる場をつくりたい。

もっとワクワクする人生に切り替えよう。

白根館バイトも後1か月!ここで学んだ「ホスピタリティ」

これまで何度か話題に出しましたが、私はここ1年半くらい、白根館という旅館でアルバイトをしています。これから自分で民宿をやる上で、旅館業の一日の流れやその動きを体に叩き込むため、宿の運営や経営を学ぶため、色々なお客さんと接しながらお客さんの思考回路を学ぶため。加えて、白根館の社長は、私の山人修行の師匠でもあります。
 

 
 
宿を開業する前に「2年間修業をする!」と決めた私にはこの上ない環境です。(何で2年間?とよく聞かれますが、特に理由は無く、2年で全てを習得できる訳もなく、しいて言えばワンピースに習っただけw)
とは言え、来年の夏まで位には一般公開(一般公開って何だ?って話はまたいつか)を目指すと考えると、そろそろフルパワーで民宿開業の準備を進めたい。そんな訳で、白根館バイトは8月いっぱいまでにすることにしました。
 
これまで色々な事を学ばせてもらったのですが、その中から一つご紹介してみたいと思います。テーマは「ホスピタリティ」。訳すと「心からのおもてなし」という意味です。

 

旅館業って、一従業員からしてみると、これでもかっていう位のルーティンワークなのです。5分刻み位でやる事が決まっていて、それが9時間分なので、約100個位のタスクがあります。
勤めだした当初はそれはもう頭がパニックw 先輩に教えてもらいながらメモを見ながら、探り探りやるので時間にも間に合いません。それを少しづつ体で覚えこませて、スピードを上げていって、3カ月位たつと100個がスムーズにできるようになります。
 
 
さて、こっからが本題です。
仕事を覚えていく過程は誰しもが充実した日々。が、覚えた後はほぼ毎日同じ100個の繰り返しです。しかも、結構慌ただしくて効率を考えて動かないと終わりません。そういう日々を過ごしていると、段々と効率ばかりに目がいってしまうようになるんですね。人間ですから、たまにダレて来たりもします。
 
ダレた中で効率だけ考えて日々同じルーティンをこなす。。。これほど苦痛な仕事は無いのです。
 
他の旅館も見てみたいと、晴日は派遣的にいくつかの旅館・ホテルにも働きに行ったことがあります。その様子を聞くと、これが末期症状の所もあるみたい。皆疲れきっていて「いつまで食べてるの!」「早くチェックアウトしろ!」とお客さんへの愚痴が始まります。自分達の仕事が、目的が見えなくなってきちゃうんですね。多分この人たちの仕事は苦痛でしかないでしょう。
 
 
白根館バイトに話を戻します。以前こんなお客さんがいました。
杖を突いて、やっと階段をのぼって来たおじいちゃん。御年90歳くらい。私はルーティン的にチェックインの際、スタンプカード(10泊すると1泊無料サービス)をおススメします。すると「わしゃー、これが人生で最後の旅行だ!スタンプカードはいらん!」とカッカッと笑いながら答えてくれました。
 
さて、あなたは、このじいちゃんに「早く食べ終われ」「早くチェックアウトしろ」と思えるでしょうか?もちろん、そうしてくれれば自分の仕事が楽になります。
 
私はこう思いました。「じいちゃん( ;∀;) 最後の旅行、思いっきり楽しんでね!」
 
そう思えるだけで仕事への姿勢がガラッと変わります。客室への案内、トーク、料理の盛り付け、配膳までも。全神経を「どうしたら、じいちゃんが喜こぶか」に向けられるのです。苦痛なんて言ってる暇はありません!
帰る所には立ち会えなかったのですが、どんな顔してチェックアウトしていったのか、今でも気になります。
 
私は幸運にも比較的早い段階でこのじいちゃんに出会う事ができました。
それからと言うもの、「これがこのお客さんの最後の旅行だったら?」と思うのが、私のホスピタリティスイッチになりました(若くてもいつ死ぬか分からないですしね)。
 
ホスピタリティスイッチが入れ方を知ってからというもの、ダレる事も、仕事が苦痛と思う事が無くなりました。そして、ちょっとずつですが、自分で成長していってる実感もあります。

www.jalan.net

▲たまに口コミでも褒められます。嬉しい🎵
 
ホスピタリティって言うと、サービス業のプロの心得として、テクニック的なものとして本でも良く紹介されています。ですが、私はそう言うの抜きにして「一人間として相対する人にどうなって欲しいか?どう思って欲しいか?」を考える事にしようと思います。